胸部レントゲン検査で異常を指摘された

健診の胸部レントゲン検査で異常が見つかった方へ

健診の胸部レントゲン検査で異常が見つかった方へ健診などで行う胸部レントゲン検査で「要精査」となった場合は、なるべく早めに胸部CT検査を受けることを推奨します。胸部の画像を撮影することで、肋骨や血管、複数の臓器が写り込んで黒い影が確認できる場合があります。したがって、胸部レントゲン検査で「要精査」となりCT検査を受けた方のほとんどは大きな問題は発見されません。「要精査」となって心配になる方も少なくないと思いますが、過度に心配しすぎず、なるべく早めにCT検査に対応している医療機関へ相談しましょう。
CT検査は、約10秒の短時間で撮影が可能です。MRI検査は約15〜30分必要となる一方で、CT検査は時間をかけずに広い範囲を撮影できるため、患者様になるべく負担をかけないというメリットがあります。ペースメーカーを装着している方でも問題なく検査が可能です。
また、昨今の医療技術の進歩によって被ばくリスクが少なくなり、身体に負担をかけずに安心安全な検査を受けることが可能となりました。

胸部レントゲン検査
について

胸部レントゲン検査について胸部レントゲン検査は、背中からレントゲンを当てて胸の画像を撮影し、心臓や肺、大動脈などに問題がないか確認する検査です。
胸の画像は「影絵」のように白黒の平面写真であり、様々な臓器が集まっていることでできる影の重なりを確認し、疑わしい病変の有無を調べます。
胸部レントゲン検査は、胸部の影や腫瘤の有無、心臓の肥大の有無などを確認し、多少なりとも疑わしい場所があれば「要精査」となります。
胸部レントゲン検査で異常が見つかった方の中で、肺がんなどの深刻な疾患が発見されるのは全体の約数%ですが、検査で問題が見つかったら早急にCT検査で詳しく検査することをお勧めします。

胸部レントゲン検査で
判明すること

胸部レントゲン検査では、胸部にレントゲンを当てて、肺、両肺の間の縦隔、心臓などの器官に異常がないかを確認します。
心臓や大動脈の異常が見つかれば循環器内科、肺の異常が見つかれば呼吸器科への受診が必要です。
胸部レントゲン検査で「要精査」となった場合は、CT検査を保険診療で受けることが可能です。

心大血管

大動脈(硬化)石灰化

大動脈が硬化している状態(動脈硬化)を確認できます。
加齢が原因となることが多いです。日々の生活習慣(運動、食事、嗜好)にご注意ください。

大動脈拡大

大動脈の径が異常に太くなった状態です。状態に応じて精密検査が必要なこともあります。

大動脈弓突出

動脈硬化などによって起こることが多く、大動脈弓が飛び出した状態になります。状態に応じて精密検査が必要なこともあります。
※大動脈弓とは、心臓から上向きに出た大動脈が胸の中で湾曲して下向きになる部分のことです。

心(形状)拡大

肺野に対しての心臓陰影のサイズの比(心胸比)が50%以上となる状態、また心室、心房、肺動脈幹の一部が広がる状態のことです。肥満の方は腹部に脂肪が蓄積して心臓を圧迫し、拡大が確認される場合もあります。異常な拡大や心形状変化が起こっている場合は、精密検査が必要なこともあります。

心大血管以外

  • 硬化影
  • 胸膜癒着
  • 胸膜肥厚
  • 索状影
  • 粒状影
  • 線状影
  • 結節影
  • 肺紋理増強
  • 異常陰影
  • 石灰化像
  • 気胸
  • 横隔膜挙上
  • 脊柱変形(側弯)
  • ブラ(肺のう胞)
  • 気管支拡張像
  • 肋骨変形
  • 人工的異物

当院はCT検査が可能

当院はCT検査が可能CT検査とは、レントゲンを身体に当てて通過したレントゲンの強弱を検出器で集め、データをコンピューターで計算・分析することによって複数の画像を生成する検査のことです。
体中の撮影ができますが、なかでも脳、心臓、気管支、大動脈、肺などの胸部、腎臓や肝臓、大腸、膵臓などの腹部の病変を効果的に画像評価することができます。
心臓や大動脈の異常が見つかった場合は循環器内科である当院で診療を行い、状況に応じて高度医療機関をご紹介します。