予防接種について
予防接種のワクチンは、感染症を引き起こすウイルスや細菌を弱毒化したもの、もしくは毒性を無くしたものから生成されます。これらのワクチンが体内に入ることで抗体が生成されます。抗体は病原体と結びつき、体内から排出することができるたんぱく分子です。抗体の働きによって、再度病原体が体内に侵入しても感染が起こりづらくなり、感染したとしても重症化リスクが下がります。
感染症リスクを低減するためにワクチン接種をお勧めします
当院では、肺炎球菌やインフルエンザのワクチンなど、様々な予防接種を行っています。ワクチンの在庫が無くなることもありますので、お電話にて事前に予約してください。ワクチンを取り寄せる場合は1週間程必要なこともあります。
インフルエンザワクチンの予防接種は例年10月から開始します。肺炎球菌ワクチンは年中接種可能です。
当院での予防接種について
接種可能なワクチン
・費用(税込)
インフルエンザ | 4,400円 |
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コロナワクチン | 16,000円 |
インフルエンザワクチン
インフルエンザワクチンは、感染力を無くしたインフルエンザウイルスから生成される不活化ワクチンです。身体の中で感染力を無くしたウイルスと免疫反応が生じることで、インフルエンザウイルスへの免疫を手に入れることが可能です。
インフルエンザワクチンを接種することで、65歳以下の健康な方はインフルエンザの発症率が70~90%低下、健康な65歳以上の方ではインフルエンザが重症化して入院する確率が30~70%低下、65歳以上で高齢者福祉施設に入っている高齢者でも発症率が34~55%低下し、死亡率が82%低下したという報告もあります。
インフルエンザについて
インフルエンザは毎年12〜3月にかけて流行る傾向にあり、1〜2月に最も流行します。ワクチン接種の効果が出るまでに約2週間必要なため、遅くとも12月中旬までにワクチン接種を済ませることをお勧めします。ワクチンの予防効果は、接種後約2週間〜5ヶ月続くとされています。
なお、約5ヶ月で免疫が無くなるため、前年にインフルエンザワクチンを接種した方でも、再度接種することが重要です。
肺炎球菌ワクチン
大人が発症する肺炎を引き起こす細菌として一番多いのが肺炎球菌であり、全体の2割程度を占めるとされています。肺炎球菌ワクチンを接種することで、肺炎の発症リスクが低下し、発症しても重症化しづらくなるとされています。
また、インフルエンザウイルスへの感染によって気道の表面の細胞がダメージを受け、肺炎球菌などの細菌が入り込むリスクが高くなるため、肺炎を同時発症する恐れがあります。したがって、肺炎球菌とインフルエンザどちらも予防接種を受けることをお勧めします。
接種の対象
肺炎球菌ワクチンの接種対象は高齢者です。
基本的には65歳以上の方が接種対象となり、60〜65歳未満の方は呼吸器、腎臓、心臓の機能低下やヒト免疫不全ウイルス(HIV)による免疫機能の低下によって、身体障害者手帳1級を持っている方のみが対象です。
肺炎球菌ワクチン接種は費用の一部が公費で補助される定期接種です。横浜市では、65歳の方が接種対象です。詳しくは横浜市のホームページをご参照ください。