倦怠感・だるさ

倦怠感・だるさについて

倦怠感、だるい十分に休息を取っても身体が重くてやる気が出ない、疲労が抜けず集中力が続かないといった症状を総じて「だるい」と呼ぶことがあります。これらの症状が悪化した状態を医学用語では倦怠感と呼びますが、どなたでもこうした症状が起こった経験があると思います。
過度な運動や労働によって一過性の倦怠感が起こりますが、自然に消えていくことがほとんどです。しかし、倦怠感が慢性化している場合は、何かしらの疾患が隠れている恐れがあります。

倦怠感・だるさの症状

基本的に倦怠感やだるさの症状は、身体が重くてやる気が出ない、何もしたくない、集中力が続かないといった症状のことを言います。
だるさは、過度な労働や運動が原因となる肉体疲労によって生じるものと、そこまで身体を酷使していないのに精神的に疲れることで生じるものに分けられます。通常、肉体疲労が原因であれば休息を取り、精神疲労が原因であれば心を落ち着かせることで症状は改善しますが、倦怠感やだるさが慢性化している場合は、何かしらの深刻な疾患が潜んでいる疑いがあるため、単なる疲労だと思って放っておかず、一度当院までご相談ください。

倦怠感・だるさの種類

倦怠感の中には原因不明の慢性疲労症候群なども存在しますが、内科で検査を受けることで症状を引き起こす疾患を突き止めて最適な治療ができる場合もあります。
なかには、精神的な異常のために精神科や心療内科での受診が必要なケースもあります。健康な方が睡眠などしっかりと休めば症状が改善する生理的疲労や、憂うつな気分になって心身に問題が起こることで生じる精神的疲労が原因となる倦怠感も存在します。また、臓器で病気や炎症が生じる器質的疾患によって、倦怠感などの複数の症状が起こることもあります。

器質性疾患

  • 循環器系疾患
  • 血液疾患(貧血)
  • 内分泌疾患
  • 呼吸器系疾患
  • 慢性疲労症候群
  • 内臓系疾患(肝機能・腎機能の低下)
  • 感染症
  • 睡眠障害

など

心臓の機能低下

心臓の機能が低下する不整脈などが原因で、体中に酸素をしっかりと届けられなくなり、全身の倦怠感などが生じる場合があります。循環器内科でレントゲン検査や心電図検査などにより正確な診断を行い、最適な治療を実施します。尿検査や血液検査でより詳しく確認し、不整脈を引き起こす症状を特定します。

貧血

甲状腺ホルモンなどのホルモンのバランスが乱れて症状が悪化する場合もあるため、一度内科に相談することをお勧めします。血中のヘモグロビンが減少し、身体に酸素を届けられなくなって酸欠状態となり、重度の倦怠感が生じる場合もあります。貧血は、生理や鉄分不足などによって起こります。他にも、別の疾患によって生じる場合もあります。

肝機能の低下

倦怠感が解消しないのは、疲労や寝不足が原因だと思う方も少なくないでしょう。しかし、肝機能の低下によって倦怠感が生じることもあります。肝臓は私たちの体内で最大の臓器であり、エネルギーの貯蔵、代謝機能、解毒作用、胆汁の生成などを行う大切な器官です。こうした機能が低下すると、倦怠感や疲労が生じます。

腎機能の低下

腎機能の低下によって倦怠感が生じることもあります。
腎臓では血液をろ過し、尿と共に水分・老廃物・塩分を体の外に排出する役割を持っています。体内の環境を正常に保つ機能が低下すると、身体のだるさ、むくみ、高血圧、貧血、食欲低下などの症状が起こります。

検査で異常が見つからない場合

内科の検査で異常が見つからない場合は漢方薬を処方したり、精神的な異常が疑われる場合は精神科・心療内科の受診をご案内する場合もあります。