背中の痛みについて
背中の痛みの原因となる疾患は複数あります。背中の痛む場所、痛み方などから相応に疾患の特定が可能です。
このページでは、背中の痛みから推測される疾患に関して説明します。
症状の内容や程度、生じる痛みは患者様によって異なるため、あくまで参考程度にお考えください。
背中の左側が痛い
(左背部痛)
背中の左側が痛い場合の内臓疾患については以下が考えられます。
心疾患(狭心症・心筋梗塞など)
生活習慣の乱れや加齢が原因で冠状動脈の血管壁にコレステロールが蓄積すると、血管内が狭窄します。そして、血流が滞って心臓に届ける血液が足りなくなることで狭心症を発症します。血管の狭窄の原因は、糖尿病、高血圧、高脂血症などによって生じる動脈硬化であることがほとんどです。心筋梗塞は、動脈硬化や血管内のプラークという脂肪の塊が破裂することで、心臓に栄養を届ける冠状動脈に血栓が生じて心臓に血液が届かなくなる状態のことです。
狭心症
冠動脈が収縮する痙攣や動脈硬化により、冠動脈が狭窄し、心筋への血流が減少することで酸素供給が不足した結果、胸痛などの症状が発生します。
胸痛は発作のように突如として起こりますが、数分もすると解消する傾向にあります。
心筋梗塞
冠動脈が閉塞し、心筋で酸素供給が不足して壊死した状態を心筋梗塞と呼びます。
胸の前方で圧迫感とともに強烈な痛みが生じ、症状は20分から数時間続き、その間には狭心症発作よりも強い持続的な痛みが感じられます。
できるだけ早く治療を受けることが重要であり、救急車の利用を強くお勧めします。
胃疾患(胃炎・胃潰瘍・神経性胃炎)
アレルギー感染、ストレス、暴飲暴食、内服薬の副作用などの刺激が原因となり得ます。
膵臓疾患
(膵がん・膵炎)
急性膵炎は、アルコールの摂取によって脾臓にダメージが及ぶことで膵液が過剰に分泌され、脾臓に大きな負荷がかかって膵炎を発症すること、胆石が膵管の出口に詰まって膵液の流れが停滞することで発症しますが、原因が分からないケースもあります。
背中の右側が痛い
(右背部痛)
背中の右側が痛い場合の内臓疾患については以下が考えられます。
肝臓疾患(急性肝炎・肝炎・肝がん)
お酒の飲み過ぎ、ウイルス、針刺し、薬剤性、遺伝性、性行為などによって発症します。
肥満、ストレス、暴飲暴食、脂質の過剰摂取、不摂生などが原因となります。胆のう炎は、胆のうの中に胆汁の流れを妨げる物質が存在し、細菌繁殖によって発症するとされています。
背中の真ん中が痛い
背中の真ん中が痛い場合の内臓疾患については以下が考えられます。
帯状疱疹
帯状疱疹のようなウイルス感染では、神経に沿って症状が現れるため、背中の神経で痛みが生じる場合があります。
急性腎炎
背中を叩くと響くように痛む場合は、腎炎や腎結石の疑いがあります。
原因不明
ストレスなどが想定されます。
背中の痛みは当院まで
ご相談ください
原因疾患を推測して、心電図検査、胸部レントゲン検査、胸部CT検査、血液検査(心筋梗塞の診断に効果的です)を実施します。
これらの検査は当院で即座に行うことができます。命を脅かす疾患の検査をして除外されることによって患者様も安心していただけると思います。
当院は症状に応じて鎮痛剤などを処方します。また、検査では判断しづらいケースでは、連携先の高度医療機関にお繋ぎします。
症状が起こったらすぐに
ご相談ください
どんな疾患も早期発見に越したことはありません。
なるべく早めにご相談いただき、不自由ない日常生活を送れるようにサポートします。