こちらの胸部レントゲン写真は私の肺の写真です。つまり正常な肺になります。一般的に真ん中の心臓、および血管は白い陰影として映りそれ以外の空気が入ってる状態は黒く抜けるのが正常です。この正常肺と比較して次にコロナの肺炎をみてみましょう。
こちらコロナ肺炎で緊急入院した患者様のレントゲン写真です。酸素状態も悪く、気管挿管して一命を取り遂げました。無事に退院して、また通院できるようになったため、許可をいただいて写真を載せさせていただきました。右側の肺全体および左下が真っ白になっているのがわかりますでしょうか?空気の通りが悪くコロナウィルスが病巣を作ってる状態です。一部ではなく右にも左にも上にも下にも肺炎があり非常に重篤な状態でした。このような重篤な肺炎、実はこの患者様だけではありません。週に1人か2人はコロナウィルスによる肺炎像を認めております。インフルエンザでも肺炎まで重篤化することはありますが、
・糖尿病など基礎疾患がある方
・高齢者の方
・喫煙者の方
等重篤化するリスクファクターがある方がほとんどでした。健康な人がこれだけの頻度で重篤化するのはコロナウィルス特有かと思います。コロナウィルスはただの風邪ウィルスではないなぁと臨床の立場からも日々実感しております。
またこちらの患者様もコロナと診断されて隔離解除後に咳と息苦しさが続くとのことで受診して、コロナ肺炎の診断に至りました。コロナの隔離解除の目安として熱が重要視されていますが、熱がないコロナの方も大勢いらっしゃります。
コロナ感染後も咳や痰、息苦しさやだるさなど続く方はぜひ一度当院で診察いらしていただければと思います。
場合によってはまだコロナウィルスがくすぶっているかもしれません。